膠原病と鍼治療は
治療院に来ている56歳の女性。
あるとき、全身に赤と青の混ざったような斑点ができたそうです。痛みも強く、入院することになりました。
病院での診断は「膠原病」であり、40㎎のステロイドを使用する治療を開始しました。3ヶ月の入院後、症状も落ち着き、ステロイドも10㎎になったので、退院となりました。
しかし退院後、ステロイドの副作用と体調不良がつらいということで、当院に来院されました。
<治療>
全身の倦怠感とムーンフェイスが一番の悩み。
まず0番(0.14ミリ)の一番細い鍼で刺鍼する。
あまり“ひびき”を感じないということで、ひとつ太めの1番鍼(0.16ミリ)で背部と腰部の反応穴にやさしく刺鍼しました。すると“とても気持ちがいい”との反応があった。
手足も含めて全身に気持ち良い鍼を刺鍼する。
治療後は“とてもスッキリした”と感動していました。
この方は、弟さんが医者で、見舞いに来られた時に「姉さんの病気の治療はステロイド療法しかない、副作用が強いため、鍼治療がよい」と勧められ、当院に治療に来られたそうです。
現在60歳後半で、今でも隔週で来院されています。
今では難病なのに、お友達や同病の人から「どうしてそんなに元気なの」と言われていると笑っていました。
鍼治療の効果とは、悩みを解決するだけではありません。
新陳代謝を促進して、組織の動きを活発にし、老化を緩やかにします。
そのため、難病で長く治療した人などは、体を良い状態を長く保つことができ、結果的に若返ったように人から言われます。
またこの方は、60歳から美顔鍼を治療に加えましたので、全身治療を開始した時よりも若々しく見えます。
最近では、「難病になってかえって得をした」などという言葉が出るようになるまでになりました。
ちなみに、現在はステロイド5mgを服用中です。
残念ながら、ステロイドが全くなしの生活は、なかなか実現しません。でも本人は、このくらいの量なら副作用も少なく、難病を気にせず生活ができていると喜んでいます。