鍼を打つ場所と効果が出る場所
こんにちは、もうすぐ2016年も終了となります。
今年は、佐藤鍼灸院と自由が丘美顔鍼PUREMUにとって、節目の年となりましたが、皆さんにとってはいかがだったでしょうか。
さて、11月に入ってから、急に冬らしい気候になり、寒暖差の激しい日が続いています。
そのせいか、腰痛や急な肩こりからくる症状を訴えて、たくさんの方が当院に来院しています。
先日も、ある74歳の女性が「よく足がつる、この前すごくよかったので、仕事を早退して、飛んできました」と言って来院されました。
70代という年齢もあり、念入りな施術を行ったおかげで、すっかり良くなりましたが、2回目の治療の後「右足の指が、自分のものではないような感じで、感覚がない、ここだけ追加で鍼を打ってもらえないか」と言い出しました。
実は、こういった症状を訴える方はたくさんいます。
“踵のしびれが取れない”“足の指が痛い”“膝がいたい”“腰はよくなったけれどココだけとれない”といったように症状を訴えて、痛いところに鍼を打ってほしいという方がたくさんいます。
そして、その症状は、鍼施術であれば、思った以上に簡単に治ってしまいます。
ただし、施術するのは「肩や腰」なのです。
この方も、足に打ってほしいと訴えましたが、よく説明して、腰の深い筋を優しい鍼で施術しました。
施術中は「そんなところが足の指に関係あるの?足の指に打ってほしいのだけれど」ととても不満そうな様子でした。
そして「すぐにはわかりません。後で効いてきますから様子を見てください、原因は痛いところとは別のところですから」と説明して、治療を終了しました。
結局この女性は、鍼を打ってほしかったところを打たずに終了したので、渋々といった様子で起き上がり、着替えを始めましたが
「あ~そうか、腰なんですね。急に足が自分の物になりました!」
と突然言い出し、嬉しそうに帰ってゆきました。
そんなにすぐに効くとは、思っていなかっただけに、実は私もびっくりしました。
治療へいらっしゃる方は、痛かったり辛かったりする“その場所”を施術してもらいたがります。
しかし、原因や現場は全く違ったところにもあります。
鍼で治療を行っていくと、経験からわかるのです。
治療を受けるほとんどの人が、このことを知らないので、毎回不満そうな顔から一転、すごいと言って感動してくれます。
佐藤鍼灸院は、このような“鍼治療の魅力”がもっと一般的になっていけばと、願ってやみません。
来年2017年度も、さらに鍼ファンを倍増させ、日本の鍼ブームを起こしたいと思います。これから希望を持って卒業してくる鍼灸師、または現在ファン不足で悩んでいる仲間が、明るく自信をもって治療ができる日本にしたいです。
何処へいっても痛みや痺れの悩みが解決しない、という方は一度お近くの治療院を訪ねてはいかかでしょうか。
2016年末 佐藤鍼灸院 院長 佐藤高一郎
スタッフ 笹本隆大