妊婦さんの鍼治療
当院では、妊婦さんの鍼治療を四十年以上続けてきました。
妊婦さんは色々な悩みを持っておられます。
お腹が大きくなり下大静脈を子宮が圧迫し、足の血流が悪くなります。
そのため、足のむくみや静脈瘤、こむら返りなどの症状に悩まれる方が多くなります。
例えば、足がむくんでだるいという方は、腰を中心に施鍼します。
また、肩こりや頭痛、胃のむかつき、不眠症の方は、頸部と背部を施鍼します。
首、肩回りがすっきりし、その夜は良く眠れ、多くの妊婦さんにご満足いただいております。
特に思い出に残るのは、
当院に長く来ていただいている患者さんから、「妊娠中の孫がまた入院なんです」と相談がありました。
そのお孫さんは、とある病院で勤務する24歳の医療事務の方でした。
切迫流産の可能性が高く、安静にする必要があり、3度目の入院をするとのこと。
妊婦さんは病人ではないため、鍼治療ですぐに良くなることを伝えました
<鍼治療内容>
身体はしっかりしているが、神経過敏性で出産に不安を感じているようでした。
緊張している様子であったため、肩と首回りに当院で使用している一番細い鍼で優しく施鍼。
なんとなく楽になった様子です。
腰は横になって寝てもらい、深めに施鍼したところ、
「よくわからないが、なんだか良さそう」と言って帰りました。
その2日後、もう一度治療してみたいと連絡がありました。
2回目は初回と違い、リラックスして施術を受けられたため、
効果の出方も良く、身体が楽になったと言って帰られました。
その後、2度の治療ですっかり健康を取り戻し、2か月後に無事出産されました。
おばあちゃんの話によると、
「我が家で一番鍼治療を信用しているのは孫です!」
と笑いながら話してくれました。