難治性の円形脱毛症
円形脱毛症が高じて、頭髪全体で平均的に毛が抜けた42歳の女性の施術をご紹介したいと思います。
ご主人のお勤めの関係から、転勤が多い生活をしていらっしゃいます。
この女性が37歳のときに円形脱毛症になり、最初は西洋医学でステロイド療法を受けられましたが、 症状が改善せず、その後テレビなどでも有名な育毛療法を試されました。
しかし、よい結果が得られなかったので次に最先端育毛療法に 100万円を投じて治療を受けましたが、思ったような結果がでないので、とうとうあきらめて、現在はカツラ「ウィッグ」 を着けて生活をされています。
<施術経過>
紹介者のご主人から、「当人は元気で毎日生活を送っているのになぜ治らないのか?」と 質問を受けました。
私の所見では、全身の皮膚が黒ずんでいて、背部には吹き出物が多数あり、 眼にも勢いが無く、無理に頑張りすぎていてご自身の不調に気づいていないようでした。
初回の治療では、肩と首の凝りをとり、活力のない腰部に一番細い鍼で深く打って終了しました。
2回目に来院されたときは、「体がだいぶ楽になりました。」とご本人もご自分の不調に気づいたようでした。
3回目の来院時では、体に張りが出てきて眼にも力がみなぎってきているように変化していました。 ここで、私はこの病は絶対に治せると確信し、「3ヶ月後には大きく改善し、半年後には満足できる 結果が出るでしょう」と、お伝えしました。
そこで今回の治療で、はじめて頭部に鍼を刺鍼しました。
4回目の来院されたときは、頭部の治療はせず、1,2回目と同じ療法で治療いたしました。
来院5回目では、ほとんど毛根も見当たらずつるつるしていた両側頭部に薄青い毛根らしきものが 見受けられ、わずかに生えている弱々しかった髪にもしっかりとした感じがでてきたので 、本人もそれに気づき感動と感謝が入り混じっていました。
治療後、「ご主人からの今年のクリスマスプレゼントは、当院にご主人が連れてきてくれたこと ですね!」と言って笑ってお送りしました。 この治療は、一週間に一回の治療をしています。
これから四週間後のクリスマス頃には、うぶ毛どころか しっかりとした髪の毛が生えてくることを 期待しています。