妊婦さんの鍼治療
よく妊婦さんから「鍼の治療はいつまでできますか?」と聞かれます。
また、主に肩こり・腰痛・つわり・体調不良を訴えて「鍼で治療ができますか?」と問い合わせてこられます。
実は、妊婦さんには鍼治療がとても効果的です。そして治療を行なっていてよい時期は
私としては今まで1ヶ月前頃までとお答えしていました。
ところが3年前のことになりますが、A子さんという方が体が楽になるからと出産予定月まで来院されていました。最後の施術をしたのが出産予定日の2週間前でした。「それでは頑張ってください。母子共に元気でまた会えますように」と言って送りだしました。
その後、無事に出産しただろうと思っていましたら、予定日の翌日に体調が悪く治療を受けたいとの電話がありました。
お話を伺うとまだ出産できず、待ちの状態とのこと。
私が「治療中に産気づかれては困ります」と伝えますと「主人に車で待機していてもらいます」と言われるので、治療をお受けすることになったのでした。その当日、大きなおなかを両手で抱えるようにして来院されました。
横向きに寝てもらい、体が楽になる鍼を施術し、肩呼吸が整えられるように調節して治療を終えお帰りいただきました。
翌日、「無事出産ができました。あの時は本当に体が楽になって助かりました。」と報告いただきました。
妊婦さんは、薬が使えない場合があります。そうなると、鍼治療の出番となります。
体を安静にさせたまま、血液のめぐりをよくすることができるのでとても有効な治療です。
このことがあって以来、妊婦さんの鍼治療は、出産当日までOKとお伝えしています。